殊句 (-)

文章中で他から際立って見える，この一句，この一文といった，はっとするような表現を折り込んで，鮮やかな印象をあたえる修辞技法

* 太宰治の『桜桃』は「子供より親が大事、と思いたい。子供のために、などと古風な道学者みたいなことを殊勝らしく考えてみても、何、子供よりも、親のほうが弱いのだ。」という衝撃的な陳述で始まる。特に冒頭文は、あたかも格言めいた独立性さえ感じさせる、はっとする一文である。

* 『日本語の文体・レトリック辞典』（中村明／東京堂出版）

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殊句 (-)	17

「男と云う男は皆なお前の肥料（こやし）になるのだ」	2019/07/12 19:26
「人間というものは、儚ない生物にすぎない」	2019/09/05 15:23
「彼の小さな希望は深夜の空気を顫（ふる）わせた」	2019/09/19 18:24
「他人の処女でなしに自分自身の処女を刺殺し」	2019/03/20 19:11
「自分自身の武士道をあみだす」	2019/03/21 00:13
「自分自身の天皇をあみだす」	2019/03/21 00:15
「日本は堕落せよと叫んでいる」	2019/01/24 15:38
「ともかく人間となって出発し直す必要がある」	2019/09/19 19:13
「内にあっては救済組織であるけれども外に出でてはアルコールの獲得組織で」	2019/01/24 15:41
「虫のごとき倦まざる反応の蠢動（しゅんどう）を起す肉体」	2019/05/23 14:40
「戦争の破壊の巨大な愛情がすべてを裁いてくれる」	2019/01/27 17:22
「憂鬱な微笑を浮かべ、静かにこの話を繰り返すであろう」	2019/02/11 16:33
「古い薪に新しい炎を加えるだけであろう」	2019/08/23 17:19
「羊歯（しだ）類は滝のとどろきにしじゅうぶるぶるとそよいでいる」	2019/02/14 11:40
「どんな小さな石粒も巨大な悲しみを浮かべている」	2019/07/22 19:33
「ジョバンニは活字をだんだんひろいました」	2019/02/06 19:18
「詩美と言ったような味覚が漂って来る」	2019/09/01 14:06