ex:a1002

「五分苅ではない五分生えに生えた頭」

「五分苅ではない五分生えに生えた頭」

Page Type Example
Example ID a1002
Author 幸田露伴
Piece 「観画談」
Reference 『幸田露伴』
Pages in Reference 111

Text

するとやがて人の気はいがして、左方の上り段の上に閉じられていた間延びのした大きな障子が、がたがたと開かれて、鼠木綿(ねずみもめん)が斑(むら)汚れした着附(きつけ)に、白が鼠になった帯をぐるぐるといわゆる坊主巻に巻いた、五分苅ではない五分生えに生えた頭の十八か九の書生のような僮僕(どうぼく)のような若僧が出て来た。

Context Focus Standard Context
五分生え (五分苅) に生えた頭

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 生える = 刈る 理髪する=肥立つ

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
図地構成 (figure-ground organization) 短い髪を、刈って残った部分とみるのではなく、少し生えた部分とみて、図地反転している。その図地反転のプロセスを表現上でも説明することで、慣用句が拡張されている。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)