ex:a1836
「トチメンボーを振り廻している」
「トチメンボーを振り廻している」
Page Type | Example |
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Example ID | a1836 |
Author | 夏目漱石 |
Piece | 「吾輩は猫である」 |
Reference | 『夏目漱石』 |
Pages in Reference | 273 |
Text
「『…寒厨(かんちゅう)何の珍味も無之候(これなくそうら)えども、せめてはトチメンボーでもと只今より心掛居候(おりそろ)。……』まだトチメンボーを振り廻している。失敬なと主人はちょっとむっとする。」
Context | Focus | Standard | Context |
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トチメンボーを | 振り廻している | (繰り返している) |
- 手紙の差出人である東風子は、架空の洋食である「トチメンボー」を出せと言って、洋食屋でボーイをからかったことがある。その下らない冗談をしばらくたっても続けているという場面。「トチメンボーの亡魂を退治(たいじ)られたところで」も参照。
Rhetoric
Semantics
Grammar
Construction | |
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Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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Preceding | Morpheme | Following | Usage |
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Pragmatics
Category | Effect |
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イメジャリー・イメージ (imagery) | ことばを口にする行為に、手で触れることのできる具体物を振り回すときのような躍動感と迷惑さを付与する。 |
人物描写 (description of a character) | 「トチメンボー」という架空の食べ物を繰り出すことによって、周囲の人間を翻弄し、自分だけがそれを知っているという空虚な優越に浸っている様を描く。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)