ex:a2444
「いそぎんちゃくの食糸のような毛根を聚(あつ)めて」
「いそぎんちゃくの食糸のような毛根を聚(あつ)めて」
Page Type | Example |
---|---|
Example ID | a2444 |
Author | 梶井基次郎 |
Piece | 「桜の樹の下には」 |
Reference | 『梶井基次郎』 |
Pages in Reference | 45 |
Text
「桜の根は貪婪(どんらん)な蛸のように、それを抱きかかえ、いそぎんちゃくの食糸のような毛根を聚(あつ)めて、その液体を吸っている。」
Context | Focus | Standard | Context |
---|---|---|---|
いそぎんちゃくの食糸 | 毛根 |
Rhetoric
Semantics
Grammar
Lexical Slots | Conceptual Domain |
---|---|
A | Source |
B | Source |
C | Target |
Preceding | Morpheme | Following | Usage | |
---|---|---|---|---|
1 | A | の | B | の-所有主 |
2 | B | の[ような] | C | の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合 |
3 | B | [の]ような | C | 様-類似-連体形 |
Pragmatics
Category | Effect |
---|---|
風景描写 (scene-description) | 語り手の空想内における、桜の根の活動を描いている。 |
イメジャリー・イメージ (imagery) | 木の根が幾重にも又分かれしていることとイソギンチャクの触手が無数に存在することを共通項として、木をイソギンチャクとして表象する。 |
活喩 (prosopopeia) | 木を意志的な動作を行う生命体として表象することで、死体から体液を吸収するという意志的な動作の主体として不気味さを喚起させながら描く。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)