ex:a2422

「『切符切り』でパチンとやるというような児戯に類した空想」

「『切符切り』でパチンとやるというような児戯に類した空想」

Page Type Example
Example ID a2422
Author 梶井基次郎
Piece 「愛撫」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 36-37

Text

『切符切り』でパチンとやるというような、児戯に類した空想も、思い切って行為に移さない限り、われわれのアンニュイのなかに、外観上の年齢を遙かにながく生き延びる。

Context Focus Standard Context
児戯 に類した空想

  • 作品冒頭に「私は子供のときから、猫の耳というと、一度『切符切り』でパチンとやってみたくて堪(たま)らなかった。これは残酷な空想だろうか?」とある。ここでは、子供が遊びでするような他愛ない空想という意味で解釈する。

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern

Grammar

Construction Aに類したB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A に[類した] B に-比較の基準
2 A [に]類し[た] B 同じゅうする(おなじゅうする)
3 A [に類し]た B た-存続-連体形

Pragmatics

Category Effect
評価 (evaluation) 猫の耳を切るという行為について、それが無意味であり他愛もないことであることを、子どもの戯れという価値の低い行為に比して表現する。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)