ex:a2411

「なんという不思議だろうこの石化は？」

「なんという不思議だろうこの石化は？」

Page Type	Example
Example ID	a2411
Author	梶井基次郎
Piece	「器楽的幻覚」
Reference	『梶井基次郎』
Pages in Reference	33

Text

「人びとは一斉に息を殺してその微妙な音に絶え入っていた。ふとその完全な窒息に眼覚めたとき、愕然と私はしたのだ。『なんという不思議だろうこの石化は？　今なら、あの白い手がたとえあの上で殺人を演じても、誰一人叫び出そうとはしないだろう』」

Context	Focus	Standard	Context
	石化	（観衆が動かない様子）

Rhetoric

	Category
1	隠喩・メタファー (metaphor)
2	設疑法 (interrogation)
3	挙例法・例証・範例 (example)

Semantics

	Source	Relation	Target	Pattern
1	石化	=	静止	停止=気化

Grammar

Construction
Mapping Type

　

Lexical Slots	Conceptual Domain

　

	Preceding	Morpheme	Following	Usage

Pragmatics

Category	Effect
設疑法 (interrogation)	「愕然」とした「私」が誰ともなく疑問を投げかけている。
挙例法・例証・範例 (example)	人が動かなければ、音が生じないという因果関係から、動かないものの典型例として石化したものを挙げている。

用例一覧, 梶井基次郎, 「器楽的幻覚」, 『梶井基次郎』, 隠喩・メタファー (metaphor), 設疑法 (interrogation), 挙例法・例証・範例 (example), 停止=気化, 気化（きか）, 停止（ていし）, A-Tamaru, K-Kambara, T-Komatsubara, R-Kikuchi, T-Komatsubara

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)