ex:a2294
「足をあげたり手を振ったり、ジョバンニの横の方へまわって来る」
「足をあげたり手を振ったり、ジョバンニの横の方へまわって来る」
| Page Type | Example |
|---|---|
| Example ID | a2294 |
| Author | 宮沢賢治 |
| Piece | 「銀河鉄道の夜」 |
| Reference | 『新編銀河鉄道の夜』 |
| Pages in Reference | 195 |
Text
「ジョバンニが、どんどん電燈の方へ下りて行きますと、今までばけもののように、長くぼんやり、うしろへ引いていたジョバンニの影ぼうしは、だんだん濃く黒くはっきりなって、足をあげたり手を振ったり、ジョバンニの横の方へまわって来るのでした。」
| Context | Focus | Standard | Context |
|---|---|---|---|
| 影ぼうしは | 足をあげたり手を振ったり | (ジョバンニの動きを反映し) |
- 影ぼうしの色が濃くなった結果として、ジョバンニにとってその存在が明確になり、それぞれの動きがその存在感を表している。
Rhetoric
Semantics
Grammar
| Construction | |
|---|---|
| Mapping Type |
| Lexical Slots | Conceptual Domain |
|---|
| Preceding | Morpheme | Following | Usage |
|---|
Pragmatics
| Category | Effect |
|---|---|
| 寓意・アレゴリー (allegory) | 直前の「ばけもののように」に連なる表現。 |
| 擬人法 (personification) | ジョバンニの影が「だんだん濃く黒くはっきりな」る過程を経てそれ自身で独自の存在となり、ジョバンニの動きとは切り離されて勝手に手足を動かし始めた印象を与える。 |
| ユーモア (humour) | それ自身では動かないはずの影がジョバンニとは独立に行う陽気な動きを描くことで、戯画的な印象を与える。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)
