ex:a2233
「病院の廊下のように長く続いた夜だった」
「病院の廊下のように長く続いた夜だった」
Page Type | Example |
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Example ID | a2233 |
Author | 梶井基次郎 |
Piece | 「冬の日」 |
Reference | 『梶井基次郎』 |
Pages in Reference | 313 |
Text
「彼が部屋で感覚する夜は、昨夜も一昨夜もおそらくは明晩もない、病院の廊下のように長く続いた夜だった。」
Context | Focus | Standard | Context |
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- 主人公は死に至る病にかかっている。
Rhetoric
Category | |
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1 | 直喩・シミリ (simile) |
2 | 擬物法・結晶法 (hypostatization) |
3 | 兼用法・異義兼用 (syllepsis) |
4 | イメジャリー・イメージ (imagery) |
5 | 心理描写 (psychological-description) |
Semantics
- 夜の時間的な長さが、廊下の空間的な長さによって比喩的に表現されており、「長く」は2つの長さの意味であいまいである。
Grammar
Lexical Slots | Conceptual Domain |
---|---|
A | Source |
B | Elaboration |
C | Target |
Preceding | Morpheme | Following | Usage | |
---|---|---|---|---|
1 | A | の[ように] | B | の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合 |
2 | A | [の]ように | B | 様-類似-連用形 |
3 | B | - | C | 統語関係 |
Pragmatics
Category | Effect |
---|---|
擬物法・結晶法 (hypostatization) | 「彼」が感じる夜の長さに、同じような部屋、似た色合いの床・壁・天井が続く病院と同等の物理的な存在感を付与する。 |
イメジャリー・イメージ (imagery) | 同じような部屋、似た色合いの床・壁・天井が続く病院の廊下になぞらえることで、「彼」が感じた時間的な長さについて、独特の無機質な質感を喚起する。 |
心理描写 (psychological-description) | 夜中に「病院の廊下」をゆっくりと歩いて行くときの時間の流れの遅さと心細さも喚起する。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)