ex:a2205

「一匹の死にかけている虫」

「一匹の死にかけている虫」

Page Type	Example
Example ID	a2205
Author	梶井基次郎
Piece	「冬の日」
Reference	『梶井基次郎』
Pages in Reference	301

Text

「堯（たかし）の弟は脊椎カリエスで死んだ。そして妹の延子も腰椎カリエスで、意志を喪った風景のなかを死んでいった。そこでは、たくさんの虫が一匹の死にかけている虫の周囲に集まって悲しんだり泣いたりしていた。」

Context	Focus	Standard	Context
一匹の死にかけている	虫	（人）

Rhetoric

	Category
1	隠喩・メタファー (metaphor)
2	寓意・アレゴリー (allegory)
3	評価 (evaluation)

Semantics

	Source	Relation	Target	Pattern
1	虫	=	人	人間=昆虫

Grammar

Construction
Mapping Type

　

Lexical Slots	Conceptual Domain

　

	Preceding	Morpheme	Following	Usage

Pragmatics

Category	Effect
寓意・アレゴリー (allegory)	直前の「たくさんの虫」に連なる表現。
評価 (evaluation)	死の床に臥す延子の存在を、死を迎えようとしている虫程度の取るに足らないものとする。

用例一覧, 梶井基次郎, 「冬の日」, 『梶井基次郎』, 隠喩・メタファー (metaphor), 寓意・アレゴリー (allegory), 評価 (evaluation), 人間=昆虫, 昆虫（こんちゅう）, 人間（にんげん）, A-Tamaru, K-Kambara, T-Komatsubara, Y-Hirakawa, T-Komatsubara, Y-Hirakawa

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)