ex:a2203
「意志を喪(うしな)った風景のなかを死んでいった」
「意志を喪(うしな)った風景のなかを死んでいった」
| Page Type | Example |
|---|---|
| Example ID | a2203 |
| Author | 梶井基次郎 |
| Piece | 「冬の日」 |
| Reference | 『梶井基次郎』 |
| Pages in Reference | 301 |
Text
「堯(たかし)の弟は脊椎カリエスで死んだ。そして妹の延子も腰椎カリエスで、意志を喪(うしな)った風景のなかを死んでいった。」
| Context | Focus | Standard | Context |
|---|---|---|---|
| 意志を喪った | 風景のなかを | (感情のうちに) |
- 主体が死にゆくときに感じる感情の変化を、風景の変化として描写している。
Rhetoric
Semantics
Grammar
| Construction | |
|---|---|
| Mapping Type |
| Lexical Slots | Conceptual Domain |
|---|
| Preceding | Morpheme | Following | Usage |
|---|
Pragmatics
| Category | Effect |
|---|---|
| カテゴリー転換 (-) | 延子が病気によって衰弱していくにつれて、あたかも彼女を包む風景全体から意思や生気が失われていったかのような印象を与える。 |
| 描写 (description) | 延子自身の変化を、彼女の周囲の風景に投影する。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)
