ex:a2174
「あたかも幸福そのものが運ばれて其処にあるのだと思わせる」
「あたかも幸福そのものが運ばれて其処にあるのだと思わせる」
| Page Type | Example |
|---|---|
| Example ID | a2174 |
| Author | 梶井基次郎 |
| Piece | 「橡の花」 |
| Reference | 『梶井基次郎』 |
| Pages in Reference | 251 |
Text
「雨後の空気のなかに窓を明け放ち、乗客も程よい電車の内部は、暗い路を通って来た私達の前を、あたかも幸福そのものが運ばれて其処にあるのだと思わせるような光で照されていました。」
| Context | Focus | Standard | Context |
|---|---|---|---|
Rhetoric
Semantics
Grammar
| Lexical Slots | Conceptual Domain |
|---|---|
| A | Source |
| B | Target |
| Preceding | Morpheme | Following | Usage | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | あたかも | ような | ちょうど(ちょうど) | |
| 2 | A | ような | B | 様-類似-連体形 |
Pragmatics
| Category | Effect |
|---|---|
| 描写 (description) | 電車内を照らす光がそこに乗る人々の生活の幸福を象徴するように感じられた、という当該人物の認識を、その光に投影して描く。 |
| 対照法・対照 (antithesis) | 夕方の暗い道に佇み、電車を見ている私との間に明と暗の対比を作る。 |
| 擬物法・結晶法 (hypostatization) | 「幸福」という状態・性質に、電車で運べるような物理的な実在性を付与する。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)
