ex:a2162
「その音が例の音楽をやるのです」
「その音が例の音楽をやるのです」
| Page Type | Example |
|---|---|
| Example ID | a2162 |
| Author | 梶井基次郎 |
| Piece | 「橡の花」 |
| Reference | 『梶井基次郎』 |
| Pages in Reference | 240 |
Text
「その前晩私はやはり憂鬱に苦しめられていました。びしょびしょと雨が降っていました。そしてその音が例の音楽をやるのです。」
| Context | Focus | Standard | Context |
|---|---|---|---|
| その音が例の | 音楽 | (雨の音) | をやる |
- 4ページ前に同じ表現がある。
- 先行文脈に「電車に乗っていてもう一つ困るのは車の響きが音楽に聴えることです。(これはあなたも何時だったか同様経験をしていられることを話されました)私はその響きを利用していい音楽を聴いてやろうと企てたことがありました。」とある。
Rhetoric
Semantics
Grammar
| Construction | |
|---|---|
| Mapping Type |
| Lexical Slots | Conceptual Domain |
|---|
| Preceding | Morpheme | Following | Usage |
|---|
Pragmatics
| Category | Effect |
|---|---|
| 心理描写 (psychological-description) | ランダムで偶発的な音であるはずの雨の音が、「私」の耳にはあたかも一定の譜面に沿って調和をもって演奏されたものであるかのように感じられる様を描いている。 |
| 評価 (evaluation) | ランダムで偶発的な音であるはずの雨の音が、「私」の耳にはあたかも一定の譜面に沿って調和をもって演奏されたものであるかのように感じられ、それによって湧き起こる憂鬱で否定的な感情を示す。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)
