ex:a2149

「その日の獲物だった近道を通うようになった」

「その日の獲物だった近道を通うようになった」

Page Type Example
Example ID a2149
Author 梶井基次郎
Piece 「路上」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 227-228

Text

閑散な停留所。家々の内部の隙見える沿道。電車のなかで自分は友人に、 「旅情を感じないか」と言って見た。殻斗科(かくとか)の花や青葉の匂いに満された密度の濃い空気が、しばらく自分達を包んだ。――その日から自分はまた、その日の獲物だった崖からの近道を通うようになった。

Context Focus Standard Context
その日の 獲物 (成果) だった近道

  • この作品では主人公らが色々な道を通り歩く。先行文脈に「『じゃあの崖(がけ)を登って行って見ないか』『行けそうだな』自分達はそこからまた一段上の丘へ向かった。草の間に細く赤土が踏みならされてあって、道路では勿論なかった。そこを登って行った。木立には遮(さえぎ)られてはいるが先ほどの処(ところ)よりはもう少し高い眺望があった。先ほどの処(ところ)の地続きは平にならされてテニスコートになっている。軟球を打ち合っている人があった。――路らしい路ではなかったがやはり近道だった。」とある。

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 獲物 > 成果 獲物>果

  • 散歩=狩りという隠喩も関わっているか。

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)