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「淀んだ気持と悪く絡まった」
「淀んだ気持と悪く絡まった」
Text
「自分の動かない気持は、しかしそのままであった。鏡を見たり水差しを見たりするときに感じる、変に不思議なところへ運ばれて来たような気持は、却って淀んだ気持と悪く絡まったようであった。」
| Context | Focus | Standard | Context |
|---|---|---|---|
| 淀んだ | (不活発な) |
- 3ページ前に同じ表現がある。
- 作品タイトルの「泥濘」に関連した比喩か。
Rhetoric
| Category | |
|---|---|
| 1 | 隠喩・メタファー (metaphor) |
| 2 | イメジャリー・イメージ (imagery) |
| 3 | 心理描写 (psychological-description) |
| 4 | 明晰 (clarity) |
| 5 | 縁語・縁装法 (-) |
Semantics
Grammar
| Construction | |
|---|---|
| Mapping Type |
| Lexical Slots | Conceptual Domain |
|---|
| Preceding | Morpheme | Following | Usage |
|---|
Pragmatics
| Category | Effect |
|---|---|
| イメジャリー・イメージ (imagery) | 流体の流れの滞りに喩えることで、精力を尽くして臨んだ執筆が失敗に終わってしまった「自分」の無気力さを想起させる。 |
| 心理描写 (psychological-description) | 流れの滞った流体のイメージを喚起することで、失敗を前にした当該人物の心もちを描く。 |
| 明晰 (clarity) | 流れが滞った流体のイメージを喚起することで、当該人物の気持ちという把握しにくい対象を理解しやすくする。 |
| 縁語・縁装法 (-) | 流体の喩えは、別の具象物として喩えられた「鏡を見たり水差しを見たり」する際に感じる安らぎや気分転換と相性悪く交わるという描写の中でも活きている。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)
