ex:a2066

「水気をふくんだ重たい風が地を這いまわる」

「水気をふくんだ重たい風が地を這いまわる」

Page Type Example
Example ID a2066
Author 太宰治
Piece 「ロマネスク」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 36

Text

ひる少しすぎたころ、だしぬけに黒雲が東北の空の隅からむくむくあらわれ二三度またたいているうちにもうはや三島は薄暗くなってしまい、水気をふくんだ重たい風が地を這いまわるとそれが合図とみえて大粒の水滴が天からぽたぽたこぼれ落ち、やがてこらえかねたかひと思いに大雨となった。

Context Focus Standard Context
重たい風が 地を這いまわる (吹く)

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 はう = 吹く 吹く=はう

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 身体を地面に密着させて移動する爬虫類のイメージを喚起し、地面に沿って吹く湿った重い風に同様の俊敏さや獲物を狙うといった意図を感じさせる。
自然描写 (description of nature) 地を這う爬虫類の動きを想起させることで、湿った風の吹き方を描く。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)