ex:a1977
「彼は薔薇の葉の匂のする懐疑主義を枕にしながら」
「彼は薔薇の葉の匂のする懐疑主義を枕にしながら」
Page Type | Example |
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Example ID | a1977 |
Author | 芥川龍之介 |
Piece | 「或阿呆の一生」 |
Reference | 『芥川龍之介』 |
Pages in Reference | 411 |
Text
「彼は薔薇の葉の匂のする懐疑主義を枕にしながら、アナトオル・フランスの本を読んでゐた。が、いつかその枕の中にも半身半馬神のゐることには気づかなかつた。」
Context | Focus | Standard | Context |
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薔薇の葉の匂のする | (危険な感じのする) | 懐疑主義 |
- 芥川龍之介訳のアナトール・フランス『バルタザアル』に「十二日の旅が了をはると、漸く薔薇のにほひがし始めた。それからぢきに、シバの市をめぐつてゐる庭園が見え出した。一行は通りすがりに、花ざかりの柘榴ざくろの木の下で若い女が大ぜい踊つてゐるのに遇つた。」とある。
Rhetoric
Semantics
Grammar
Construction | |
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Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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Preceding | Morpheme | Following | Usage |
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Pragmatics
Category | Effect |
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イメジャリー・イメージ (imagery) | 鋭く危険な薔薇の棘を想起させて、思想の危険性を表現する。 |
評価 (evaluation) | 懐疑主義という思想がある種の危険性を孕んでいるという印象を与える。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)