ex:a1908
「この相撲に等しいほどの緊張に甘んじて」
「この相撲に等しいほどの緊張に甘んじて」
Page Type | Example |
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Example ID | a1908 |
Author | 夏目漱石 |
Piece | 「思い出すことなど」 |
Reference | 『夏目漱石』 |
Pages in Reference | 387 |
Text
「吾らは平和なる家庭の主人として、少くとも衣食の満足を、吾らと吾らの妻子とに与えんがために、この相撲に等しいほどの緊張に甘んじて、日々自己と世間との間に、互殺の平和を見出そうと力めつつある。」
Context | Focus | Standard | Context |
---|---|---|---|
相撲 | 日々自己と世間との間 | に等しいほどの緊張 |
- 「互殺の平和」は、両者の力が拮抗し、一瞬でも先に動いたほうがその均衡を崩して敗北することがお互いにはっきりしているため、仕掛ける事も逃げる事もできなくなり膠着状態に陥る事。自身の甘えと世間からの要請に成立する均衡状態を表している。
Rhetoric
Semantics
Grammar
Lexical Slots | Conceptual Domain |
---|---|
A | Source |
B | Target |
Preceding | Morpheme | Following | Usage | |
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1 | A | に[等しいほどの] | B | に-比較の基準 |
2 | A | [に]等しい[ほどの] | B | 等しい(ひとしい) |
3 | A | [に等しい]ほど[の] | B | ほど-比較する基準 |
4 | A | [に等しいほど]の | B | の-形容動詞の連体形語尾に準ずる用法 |
Pragmatics
Category | Effect |
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イメジャリー・イメージ (imagery) | 二者の力比べであり、かつしばしば力が拮抗することで緊張感が生まれる相撲になぞらえることで、生活を成り立たせてゆくために不可避的に生じる自己と世間の間の緊張関係を示唆する。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)