ex:a1805

「心理をほじくれば矛盾不可決、迷路にきまってるよ」

「心理をほじくれば矛盾不可決、迷路にきまってるよ」

Page Type Example
Example ID a1805
Author 坂口安吾
Piece 「金銭無情」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 317

Text

心理をほじくれば矛盾不可決、迷路にきまってるよ。心理から行動へつながる道はその迷路から出てきやしない。話はハッキリしてるんだ。君はこの女が好きか、連れて行きたいと思ったら連れて行け。

Context Focus Standard Context
迷路 (心理)

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 迷路 = 心理 心=迷路

Grammar

Construction Aに決まっている
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A に[決まっている] に-比較の基準
2 A [に]決まっ[ている] 決まる(きまる)
3 A [に決まっ]て[いる] て-補助用言に連なる用法
4 A [に決まって]いる 居る(いる)

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 複雑な空間の代表である迷路を引き合いに出すことで、人の心が単純なものではなく複雑なものであることを表現する。
擬物法・結晶法 (hypostatization) 心理という形をもたない対象に、迷路という空間的な構造物と同等の複雑さや実在性を付与する。
定義 (definition) 心理というとらえどころのない対象を、迷路という具体的な構造物になぞらえて特徴づけている。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)