ex:a1692
「生活自体が風に吹かれて飛びちり」
「生活自体が風に吹かれて飛びちり」
Page Type | Example |
---|---|
Example ID | a1692 |
Author | 坂口安吾 |
Piece | 「白痴」 |
Reference | 『坂口安吾』 |
Pages in Reference | 265-266 |
Text
「胸の灯も芸術も希望の光もみんな消えて、生活自体が道ばたの馬糞のようにグチャグチャに踏みしだかれて、乾きあがって風に吹かれて飛びちり跡形もなくなって行く。」
Context | Focus | Standard | Context |
---|---|---|---|
生活自体が | 飛びちり | (まとまりがなくなり) |
Rhetoric
Category | |
---|---|
1 | 隠喩・メタファー (metaphor) |
2 | 寓意・アレゴリー (allegory) |
3 | イメジャリー・イメージ (imagery) |
4 | 含意法 (implication) |
5 | 対照法・対照 (antithesis) |
6 | 評価 (evaluation) |
Semantics
Grammar
Construction | |
---|---|
Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
---|
Preceding | Morpheme | Following | Usage |
---|
Pragmatics
Category | Effect |
---|---|
寓意・アレゴリー (allegory) | 「道ばたの馬糞のように」から始まる一連の隠喩表現の一部をなす。 |
イメジャリー・イメージ (imagery) | もともとは自分自身が抱いていた「胸の灯」や「希望の光」が、粉々になって手の届かない場所へと離れ去ってしまった、という印象を与える。 |
含意法 (implication) | 「胸の灯」や「希望の光」が完全に失われてしまい、二度と取り返しがつかないことを示唆する。 |
対照法・対照 (antithesis) | 先行する「胸の灯」や「希望の光」とのコントラストを作る。 |
評価 (evaluation) | 先行する「胸の灯」や「希望の光」との対比により、現在の生活が否定的に評価されている。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)