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「芸術の前ではただ一粒の塵埃でしかないような二百円の給料」
「芸術の前ではただ一粒の塵埃でしかないような二百円の給料」
Text
「彼は芸術を夢みていた。その芸術の前ではただ一粒の塵埃でしかないような二百円の給料がどうして骨身にからみつき、生存の根底をゆさぶるような大きな苦悶になるのであろうか。」
Context | Focus | Standard | Context |
---|---|---|---|
芸術の前では | ただ一粒の塵埃 | (二百円の給料) |
Rhetoric
Semantics
Grammar
Construction | AでしかないようなB |
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Mapping Type | 概念メタファー |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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A | Source |
B | Target |
Preceding | Morpheme | Following | Usage | |
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1 | A | で[しかないような] | B | て-補助用言に連なる用法 |
2 | A | [で]しか[ないような] | B | しか-否定(主格以外) |
3 | A | [でしか]ない[ような] | B | ない(ない) |
4 | A | [でしかない]ような | B | 様-類似-連体形 |
Pragmatics
Category | Effect |
---|---|
対照法・対照 (antithesis) | 発話者が憧れている芸術という非日常的な事柄と、給料という極めて現実的な事柄との間に対比を感じさせる。 |
誇張法 (hyperbole) | 発話者が憧れている芸術という非日常的な事柄に対して、給料という極めて現実的な事柄を「塵埃」と表現することで、現実的・生活密着的な事柄がもつ価値の低さを示している。 |
評価 (evaluation) | 発話者が憧れている芸術という非日常的な事柄に対して、給料という極めて現実的な事柄を「塵埃」と表現することで、現実的・生活密着的な事柄に対する侮蔑感を表示する。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)