ex:a1665

「三ツか四ツの小さな娘をねむらせるように額の髪の毛をなでてやる」

「三ツか四ツの小さな娘をねむらせるように額の髪の毛をなでてやる」

Page Type Example
Example ID a1665
Author 谷崎潤一郎
Piece 「白痴」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 263

Text

彼は女を寝床へねせて、その枕元に坐り、自分の子供、三ツか四ツの小さな娘をねむらせるように額の髪の毛をなでてやると、女はボンヤリ眼をあけて、それがまったく幼い子供の無心さと変るところがないのであった。

Context Focus Standard Context
三ツか四ツの小さな娘をねむらせる (髪の毛をなでてやる)

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 子供 = 女=子

Grammar

Construction AはBようにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C は-既出のものに関する判断の主題
2 B ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 「女」を幼い子供になぞらえることで、彼女のあどけなさや無垢さが示唆される。
人物描写 (description of a character) 「女」を幼い子供になぞらえることで、彼女の人となりを描いている。
含意法 (implication) 「女」を幼い子供になぞらえることで、彼女のあどけなさや無垢さを示し、当該文脈における発話者の女への愛情が通常の女性に対する情欲的なものではないことを示唆する。
評価 (evaluation) 「女」を幼い子供になぞらえることで、当該文脈における発話者が彼女を慈しみ庇護する対象とみなしていることが示されている。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)