ex:a1585

「最も天皇を冒涜する者が最も天皇を崇拝していた」

「最も天皇を冒涜する者が最も天皇を崇拝していた」

Page Type Example
Example ID a1585
Author 坂口安吾
Piece 「続堕落論」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 235

Text

藤原氏の昔から、最も天皇を冒涜する者が最も天皇を崇拝していた。彼等は真に骨の髄から盲目的に崇拝し、同時に天皇をもてあそび、我が身の便利の道具とし、冒涜の限りをつくしていた。

Context Focus Standard Context
最も天皇を冒涜する者が最も天皇を崇拝していた ()

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 崇拝する ←→ 冒涜する 敬う<-->辱める

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
逆説・パラドクス (paradox) 「真に骨の髄から盲目的に崇拝」することと「同時に」「天皇をもてあそび、我が身の便利の道具」としていることを示し、一見相反するように見える「冒涜」と「崇拝」が同時に実現されているという常識に反する解釈を提示している。
心理描写 (psychological-description) 当該人物たちが天皇に対してどのような態度を示していたのかが描かれている。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)