ex:a1520

「大自然のなかに自家の庭を見、又、つくった」

「大自然のなかに自家の庭を見、又、つくった」

Page Type Example
Example ID a1520
Author 坂口安吾
Piece 「日本文化私観」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 193-194

Text

芭蕉は庭をでて、大自然のなかに自家のを見、又、つくった。彼の人生が旅を愛したばかりでなく、彼の俳句自体が、庭的なものを出て、大自然に庭をつくった、と言うことが出来る。

Context Focus Standard Context
大自然のなかに自家の () を見

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 > 人工 庭>人造

  • 芭蕉が「庭」という概念を拡張したことを、種の提喩によって表現している。

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
対照法・対照 (antithesis) 「自然」に対する人工物という意味で「庭」が対置されている。
逆説・パラドクス (paradox) 本来は家のなかにあるものを庭というが、ここでは芭蕉が大自然のなかに庭的なものを見出したことを、庭をつくったと表現している。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)