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「二苦労や七苦労で原書がお読めになるところまで行けない」
「二苦労や七苦労で原書がお読めになるところまで行けない」
Text
「先生はやさしい心のお方だから、時々按吉をいたわって下さるのである。『いまに原書が読めるようにおなりでしょう』先生はにこにこと仰有るのだった。『もうひと苦労でございます』しかし按吉にしてみると、六時間も七時間も辞書をめくった挙句の果に、ようやくたったひとつの単語を突きとめて凱歌をあげる程だったから、この先二苦労や七苦労で原書がお読めになるところまで行けないことを知っていた。」
Context | Focus | Standard | Context |
---|---|---|---|
二苦労 | (一苦労) |
Rhetoric
Semantics
Grammar
Construction | |
---|---|
Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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Preceding | Morpheme | Following | Usage |
---|
Pragmatics
Category | Effect |
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もじり (-) | 先生からの「もうひと苦労でございます」というなぐさめのもじり。「ひと苦労」という慣用句にもとづいて、数字部分を代替することで新奇表現を作っている。 |
兼用法・異義兼用 (syllepsis) | 「一苦労」の「一」を文字通りの数量の意味が捉え、苦労が続くことを、苦労の数が増すこととして冗談的に捉えている。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)