ex:a1461

「栗栖按吉がこのようなたった一人の惨めな生徒であった」

「栗栖按吉がこのようなたった一人の惨めな生徒であった」

Page Type Example
Example ID a1461
Author 坂口安吾
Piece 「勉強記」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 135-136

Text

こんなにあっさりしたクラスに、先生の言葉を真剣にきいている生徒がいたらどうだろう。実際笑止で、気の毒なほど惨めなものだ。(…)すなわち栗栖按吉がこのようなたった一人の惨めな生徒であったのである。

Context Focus Standard Context
惨めな (真面目な)

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 惨め ←→ まじめ 惨め<-->真率

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
逆説・パラドクス (paradox) 「先生の言葉を真剣にきいている生徒」という、普通の状況であれば模範的であるはずなのに、この状況では惨めであるとみなされる。
皮肉・反語・アイロニー (irony) 本来「真剣にきいている」模範的な生徒の形容として、「惨めな」というマイナスの評価表現を用いている。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)