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「ノスタレ爺の野郎は」
「ノスタレ爺の野郎は」
Text
「ソレアあっしとノスタレ爺(じい)の写真が大きく新聞に出ましたよ。ノスタレ爺の方は植木屋でゲスからその台湾館の前に作った日本式のお庭が大受けに受けちゃったんで……ノスタレ爺の野郎は雪舟の子孫だってえ事になったんですから呆(あき)れて物が云えませんや。」
Context | Focus | Standard | Context |
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ノスタレ爺 | (植木屋の親父) |
- 前段落に「ヘエ。その病気の名前でゲスか。エエト……そうそう六の親父のが「野垂(のた)れ死に」てえんで、あっしのが「鸚鵡(おうむ)・小便(シッコ)」てんだそうで……笑いごとじゃねえんで……ヘエ。ノスタレジイ……ノスタルジヤにホーム・シックでゲスかい。どうもおかしいと思った。お笑いになっちゃ困ります。二人とも熱が八度ばかり出ましたよ。日本へ帰ってから聞いてみたら舶来の神経衰弱なんだそうで……重いのがノスタレジイで軽いのがオーム・シッコてんだそうですが、ハイカラな病気があればあるもんですな。派手な浴衣の赤褌(あかふんどし)に、黄色い手拭の向う鉢巻がノスタレのオーム・シッコでウンウン云ってるんですから世話ありやせんや……。」とある。
Rhetoric
Semantics
Grammar
Construction | |
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Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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Preceding | Morpheme | Following | Usage |
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Pragmatics
Category | Effect |
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もじり (-) | ノスタルジーをもじることで、ノスタルジーに陥りやすい老人であるという印象を与える。名前が似ていることは、性質が似ていることであるという混同にもとづく。 |
露骨語法・毒舌法 (dysphemism) | ノスタルジーをもじっている。病名をもじってあだ名として用いており、馬鹿にした印象を与える。 |
誤用・マラプロピズム (malapropism) | ノスタルジーをもじることで、ノスタルジーに陥りやすい老人であるという印象を与える。名前が似ていることは、性質が似ていることであるという混同にもとづく。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)