ex:a1396

「踏みしだかれて、路上の馬糞のように喘いでいる」

「踏みしだかれて、路上の馬糞のように喘いでいる」

Page Type Example
Example ID a1396
Author 坂口安吾
Piece 「風博士」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 119

Text

石津はオモチャにされ、踏みつけられ、虐げられても、いつもたわいもなく楽天的なような気がするのだが、むろん現実ではそんな筈はない。虱たかりと云われて、やっぱり一瞬はキリリとまなじりを決するので、踏みしだかれて、路上の馬糞のように喘いでいる姿も思う。

Context Focus Standard Context
石津は 踏みしだかれ (虐げられ)

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 踏みしだく = 虐げる 虐待する=踏みにじる

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
縁語・縁装法 (-) 先行の「踏みつけられ」に連なる表現。
過大誇張 (auxesis) 何度も何度も繰り返し踏みつけられるような激しさとしつこさをもって虐げられ続けているという、悲惨で過酷な印象を与える。
擬物法・結晶法 (hypostatization) 人間としての尊厳を失い、何度も何度も繰り返し踏みつけられるような激しさとしつこさをもって虐げられ続けているという、悲惨で過酷な印象を与える。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)