ex:a1303
「生島はだんだんもつれて来る頭を振るようにして」
「生島はだんだんもつれて来る頭を振るようにして」
Page Type | Example |
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Example ID | a1303 |
Author | 梶井基次郎 |
Piece | 「ある崖上の感情」 |
Reference | 『梶井基次郎』 |
Pages in Reference | 100 |
Text
「生島はだんだんもつれて来る頭を振るようにして電燈を点し、寝床を延べにかかった。」
Context | Focus | Standard | Context |
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だんだんもつれて来る | 頭 | (思考) | を振る |
Rhetoric
Category | |
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1 | 兼用法・異義兼用 (syllepsis) |
2 | 隠喩・メタファー (metaphor) |
3 | 人物描写 (description of a character) |
4 | 擬物法・結晶法 (hypostatization) |
Semantics
- 「もつれてくる頭」では「頭」は換喩的に思考力を表しているが、続く「頭を振る」では物体としての頭そのものを指している。
Grammar
Construction | |
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Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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Preceding | Morpheme | Following | Usage |
---|
Pragmatics
Category | Effect |
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兼用法・異義兼用 (syllepsis) | 修飾部には思考の文脈、述部には身体行為の文脈を配することで、「頭」を二重の意味で使っている。 |
人物描写 (description of a character) | 混乱した思考を振り切ろうとする様子を描写する。 |
擬物法・結晶法 (hypostatization) | 互いに絡まり合ってもつれる糸のように頭の中で思考が混乱しつつあったということがきっかけとなって、その混乱=もつれを解消するために頭を振り動かした行為上の因果関係が表現されている。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)