ex:a1262

「合唱の波のなかに漂いながら」

「合唱の波のなかに漂いながら」

Page Type Example
Example ID a1262
Author 梶井基次郎
Piece 「交尾」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 68

Text

私の眼の下にはこのとき一匹の雄がいた。そして彼もやはりその合唱ののなかに漂いながら、ある間をおいては彼の喉を震わせていたのである。

Context Focus Standard Context
(合唱)

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 合唱 声楽=波

Grammar

Construction AのB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B の-同格(同じ内容)

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 心に強い影響を及ぼす力動性を持ったものであることを「波」のイメージによって表す。
自然描写 (description of nature) それぞれの蛙が勝手に鳴いているのではなく一つの纏まりとなっていることを描写する。
縁語・縁装法 (-) 「波」のイメージを提示することで、後続表現として「漂う」が導出される。それにより、波の中にいるような仮想的な身体経験を喚起する。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)