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「描は二条の放射線となって」
「描は二条の放射線となって」
Text
「すると夜警は彼の持っている杖をトンと猫の間近で突いて見せた。と、たちまち猫は二条の放射線となって露路の奥の方へ逃げてしまった。」
| Context | Focus | Standard | Context |
|---|---|---|---|
| 二条の放射線 | (猫) | 逃げてしまった |
- 生命のあるものを抽象的な物体になぞらえている。この小説を通して、生と死の対比が見られる。
Rhetoric
Semantics
Grammar
| Lexical Slots | Conceptual Domain |
|---|---|
| A | Target |
| B | Source |
| C | Target |
| Preceding | Morpheme | Following | Usage | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | A | は | C | は-既出のものに関する判断の主題 |
| 2 | B | と[なって] | C | と-帰着点 |
| 3 | B | [と]なっ[て] | C | 変質する(へんしつする) |
| 4 | B | [となっ]て | C | て-並列・列叙 |
Pragmatics
| Category | Effect |
|---|---|
| 迫真法・活写法・現前化 (hypotyposis) | 猫が逃げていく様子を、その直線的な移動から放射線という線状の物質によそえることで表現する。また、放射線という非可視的なものによそえることで、猫が闇の中に消えて見えなくなることを表現する。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)
