ex:a1207
「彼の血を洗い清めてくれる」
「彼の血を洗い清めてくれる」
| Page Type | Example |
|---|---|
| Example ID | a1207 |
| Author | 梶井基次郎 |
| Piece | 「ある心の風景」 |
| Reference | 『梶井基次郎』 |
| Pages in Reference | 294-295 |
Text
「そんな時朝鮮の鈴は、喬(たかし)の心を顫わせて鳴った。ある時は、喬の現身は道の上に失われ鈴の音だけが町を過るかと思われた。またある時それは腰のあたりに湧き出して、彼の身体の内部へ流れ入る澄み透った溪流のように思えた。それは身体を流れめぐって、病気に汚れた彼の血を、洗い清めてくれるのだ。」
| Context | Focus | Standard | Context |
|---|---|---|---|
| 病気に汚れた彼の血を | 洗い清めてくれる | () |
Rhetoric
Semantics
Grammar
| Construction | |
|---|---|
| Mapping Type |
| Lexical Slots | Conceptual Domain |
|---|
| Preceding | Morpheme | Following | Usage |
|---|
Pragmatics
| Category | Effect |
|---|---|
| アナロジー・類推 (analogy) | 直前の「澄み透った溪流」に連なる表現。朝鮮の鈴の音が、あたかも血清のように喬の血液の中にまで入り込み、彼の身体を快復させてくれるように感じられた、という主観的認識が表現されている。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)
