ex:a1149

「天下の冬を庭さきに堰(せ)いた新しい障子」

以前のリビジョンの文書です


lv5-「天下の冬を庭さきに堰(せ)いた新しい障子」

Example ID a1149
Category 換喩・メトニミー (metonymy)
Text

「隔ての襖をとり払つた、だだつ広い座敷の中には、枕頭(ちんとう)に炷(た)きさした香の煙が、一すぢ昇つて、天下のを庭さきに堰(せ)いた、新しい障子の色も、ここばかりは暗くかげりながら、身にしみるやうに冷々する。」(芥川龍之介「枯野抄」: 292)

Context Focus Standard Context
(冬の寒さ) を庭さきに堰(せ)いた…障子
  • 堰くとは、流れをさえぎってとめるの意。障子が寒さをさえぎっている様を表す。同時に、障子が冬の景色も視覚的にさえぎっていることも暗示する。
Conceptual Mappings
Source Relation Target Pattern
> 寒さ 冬>寒さ
Figurative Construction
Construction
Mapping Schema
Functional Type
Rhetorical Effects
  • 象徴的 障子がさえぎっているのは、冬全体のなかでも、特に冬という季節の象徴である寒さ。
最終更新: 2019/09/19 18:21