ex:a1106
「得体(えたい)の知れない混沌を捏(こ)ね出そうとするかのように」
「得体(えたい)の知れない混沌を捏(こ)ね出そうとするかのように」
Page Type | Example |
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Example ID | a1106 |
Author | 坂口安吾 |
Piece | 「FARCEに就て」 |
Reference | 『坂口安吾』 |
Pages in Reference | 60-61 |
Text
「したがって、その文章法なぞも、ひどくロジカルにこねくり廻された言葉のあやによって、得体(えたい)の知れない混沌を捏(こ)ね出そうとするかのように見受けられる。」
Context | Focus | Standard | Context |
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混沌を | 捏ね出そう | (生み出そう) |
- 「言葉をこねくり回す」という慣用句を拡張し、意味もさらに拡張する。
Rhetoric
Semantics
Grammar
Construction | |
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Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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Preceding | Morpheme | Following | Usage |
---|
Pragmatics
Category | Effect |
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擬物法・結晶法 (hypostatization) | 文章法における言葉をモノ的に捉えている。 |
評価 (evaluation) | 文章を捏ね出すとは、ファルスの混沌とした世界を無理に整然とした言葉で書こうとするものだという批判を含む。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)