ex:a1082
「愚かな無意味なものとするほかには何の役にも立っていない」
「愚かな無意味なものとするほかには何の役にも立っていない」
Page Type | Example |
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Example ID | a1082 |
Author | 坂口安吾 |
Piece | 「FARCEに就て」 |
Reference | 『坂口安吾』 |
Pages in Reference | 52-53 |
Text
「『古池や蛙飛び込む水の音、淋しくもあるか秋の夕暮れ』私は、右の和歌を、五十嵐力(いがらしちから)氏著、『国歌の胎生(たいせい)並びにその発達』という名著の中から抜き出して来たのであるが、五十嵐氏も述べていられる通り、ここには親切な下の句が加えられて、明らかに一つの感情と、一つの季節までが付け加えられ説明せられているにもかかわらず、この親切な下の句は、結局芭蕉の名句を殺し、愚かな無意味なものとするほかには何の役にも立っていない。」
Context | Focus | Standard | Context |
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名句を殺し、愚かな無意味なものとする | ほかには | (だけで) |
Rhetoric
Semantics
Grammar
Construction | |
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Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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Preceding | Morpheme | Following | Usage |
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Pragmatics
Category | Effect |
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皮肉・反語・アイロニー (irony) | 「役に立つ」とは普通利益が得られる対象について使われる表現だが、ここでは「無意味なものとする」ことに資するということになる。 |
イディオム・慣用表現 (idiom) | 「役に立つ」とは普通利益が得られる対象について使われる表現である。 |
前景化 (foregrounding) | 「役に立つ」とは普通利益が得られる対象について使われる表現だが、ここでは「無意味なものとする」ことに資するということになり、付け加えられた句の無粋さを強調している。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)