ex:a1013
「甥こそいい面(つら)の皮だ」
以前のリビジョンの文書です
lv5-「甥こそいい面(つら)の皮だ」
Example ID | a1013 |
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Category | 換喩・メトニミー (metonymy) |
Text
「清(きよ)の甥というのは存外結構な人である。おれが行ゆくたびに、居(お)りさえすれば、何くれと款待(もて)なしてくれた。清はおれを前へ置いて、いろいろおれの自慢を甥に聞かせた。(…)独りで極(き)めて一人ひとりで喋舌しゃべるから、こっちは困(こ)まって顔を赤くした。(…)甥は何と思って清の自慢を聞いていたか分らぬ。ただ清は昔風(むかしふう)の女だから、自分とおれの関係を封建(ほうけん)時代の主従(しゅじゅう)のように考えていた。自分の主人なら甥のためにも主人に相違ないと合点(がてん)したものらしい。甥こそいい面(つら)の皮だ。」(夏目漱石「坊ちゃん」: 23)
Context | Focus | Standard | Context |
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甥こそ | いい面の皮 | (動じない性格) |
- 「甥」にとっては関係ない「おれ」を、「清」が甥の主人のようにしてあつかう清の振る舞いに動じない甥は根性が座っているという解釈(つまり甥の「面の皮」が厚いという解釈)ができる。別の解釈として、清の振る舞いが甥にとっていい迷惑だという解釈(つまり清の「面の皮」が厚いという解釈)もできるように思われる。ここでは前者の解釈で分析を行う。
Conceptual Mappings
Figurative Construction
Construction | |
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Mapping Schema | |
Functional Type |
Rhetorical Effects
- 皮肉 「いい」は肯定的な表現であるが、実際には普通ではない、感受性が低いという否定的な評価を暗示している。
最終更新: 2019/09/18 17:17