ex:a1003

「夜が明け放たれた」

「夜が明け放たれた」

Page Type Example
Example ID a1003
Author 坂口安吾
Piece 「風博士」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 18

Text

僕は僕の書斎に祭壇をつくり、花嫁と向き合せに端坐(たんざ)して偉大なる博士の来場を待ち構えていたのである。そのうちに夜が明け放たれたのである。

Context Focus Standard Context
夜が 明け放たれた (明けた)

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 開け放つ = 明ける 明ける=あく

  • 「夜が明ける」という慣用表現をもじることで、開閉の比喩が活性化する。

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
擬物法・結晶法 (hypostatization) 夜が、窓のように意図的に開放可能であるように感じられる。
過大誇張 (auxesis) 扉が勢いよく開け放たれる勢いや力強さを夜明けに感じさせる。ゆっくりとした経時変化ではなく、一瞬のうちに朝日が昇ってあたりが明るくなったかのような印象がある。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)