ex:a0965

「一人を射るごとに目を掩(おお)うた」

「一人を射るごとに目を掩(おお)うた」

Page Type Example
Example ID a0965
Author 中島敦
Piece 「弟子」
Reference 『中島敦』
Pages in Reference 81

Text

楚が呉’ご(を伐(う)った時、工尹商陽(こういんしょうよう)という者が呉の師を追うたが、同乗の王子棄疾(きしつ)に「王事なり。子、弓を手にして可なり。」といわれて始めて弓を執り、「子、これを射よ。」と勧められてようやく一人を射斃(しゃへい)した。しかしすぐにまた弓をかわぶくろに収めてしまった。再び促されてまた弓を取出し、あと二人を斃したが、一人を射るごとに目を掩(おお)うた

Context Focus Standard Context
眼を掩うた (悲しんだ)

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 目を覆う > 悲しむ 目が散る>悲しむ

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
婉曲語法 (euphemism) 「見ない」と直言せず、そのための動作を挙げる。それにより、相手の死に様を直視しないことを具体的な動作で表現し、殺すことに積極的で無い印象を与える。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)