「台棟と庇だけが、海中の島のごとく浮いて見える」

「桑が丈高く伸びているので、遠くから望むと、旧家らしい茅葺きの台棟と瓦葺きの庇だけが、桑の葉の上に、海中の島のごとく浮いて見えるのがいかにも床しい。」

Context	Focus	Standard	Context
	海中の島	台棟と庇	浮いて

	Source	Relation	Target	Pattern
1	島	=	ひさし	いらか=島

Construction	AがBのごとくC
Mapping Type	概念メタファー

	Preceding	Morpheme	Following	Usage
1	A	が	C	が-主語
2	B	の［ごとく］	C	の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3	B	［の］ごとく	C	ごとし-類似-連用形

Category	Effect
誇張法 (hyperbole)	桑の葉の茂りを海と見立てることで、そこに隣接して存在する庇に、海という背景のなかに浮かぶ島と同様の際立ちを感じさせる。
明晰 (clarity)	海と島の関係をもとにして、旧家と周囲の風景との関係がわかりやすく表現されている。
風景描写 (scene-description)	海に浮かぶ島のイメージをもとに、遠くから眺めたときの旧家周辺の風景が描かれている。