ex:a0742
「今思えば真実に夢のようなことでまるで茫然とした事だが」
「今思えば真実に夢のようなことでまるで茫然とした事だが」
Page Type | Example |
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Example ID | a0742 |
Author | 幸田露伴 |
Piece | 「太郎坊」 |
Reference | 『幸田露伴』 |
Pages in Reference | 18-19 |
Text
「まだ考のさっぱり足りない、年のゆかない時分のことだ。今思えば真実に夢のようなことでまるで茫然とした事だが、まあその頃はおれの頭髪もこんなに禿げてはいなかったろうというものだし、また色も少しは白かったろうというものだ。何といっても年が年だから今よりはまあ優しだったろうさ、いや何もそう見っともなく無かったからという訳ばかりでも無かったろうが、とにかくある娘に思われたのだ。」
Context | Focus | Standard | Context |
---|---|---|---|
夢 | こと |
Rhetoric
Semantics
Source | Relation | Target | Pattern |
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Grammar
Construction | 真実にAのようなことでB |
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Mapping Type | 概念メタファー |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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A | Source |
B | Target |
Preceding | Morpheme | Following | Usage | |
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1 | まことに | A | 全く(まったく) | |
2 | A | の[ようなことで] | B | の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合 |
3 | A | [の]ような[ことで] | B | 様-類似-連体形 |
4 | A | [のような]こと[で] | B | 事(こと) |
5 | A | [のようなこと]で | B | て-並列・列叙 |
Pragmatics
Category | Effect |
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明晰 (clarity) | 夢という睡眠中にのみ生起し、目覚めと共に消失する事象の持つ捉え所のなさや非現実性を用いて、過去に経験した体験が掴みどころがなくなり、確固とした把握ができていないことを分かりやすく表す。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)