ex:a0691
「まるで卍のやうに、墨を飛ばした黒煙と金粉を煽つた火の粉とが、舞ひ狂つて居る」
以前のリビジョンの文書です
lv3-「まるで卍のやうに、墨を飛ばした黒煙と金粉を煽つた火の粉とが、舞ひ狂つて居る」
Example ID | a0691 |
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Category | 直喩・シミリ (simile) |
Text
「同じ地獄変と申しましても、良秀の描きましたのは、外の絵師のに比べますと、第一図取りから似て居りません。それは一帖の屏風の片隅へ、小さく十王を始め眷属たちの姿を描いて、あとは一面に紅蓮大紅蓮の猛火が剣山刀樹も爛れるかと思ふ程渦を巻いて居りました。でございますから、唐めいた冥官たちの衣裳が、点々と黄や藍を綴つて居ります外は、どこを見ても烈々とした火焔の色で、その中をまるで卍のやうに、墨を飛ばした黒煙と金粉を煽つた火の粉とが、舞ひ狂つて居るのでございます。」(芥川龍之介「地獄変」: 100)
Context | Focus | Standard | Context |
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卍 | 墨を飛ばした黒煙と金粉を煽つた火の粉 | 舞ひ狂つて居る |
Conceptual Mappings
Figurative Constructions
Construction | 隠喩性構文 |
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Structure | まるで…のやうに |
Function | Source() = Target() ← Ground() |
Rhetorical Effects
最終更新: 2019/08/01 14:35 (外部編集)