ex:a0611
「家が大部分は水の眺めを塞いで」
「家が大部分は水の眺めを塞いで」
Page Type | Example |
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Example ID | a0611 |
Author | 谷崎潤一郎 |
Piece | 「吉野葛」 |
Reference | 『谷崎潤一郎』 |
Pages in Reference | 227 |
Text
「ところどころ、川べりの方の家並みが欠けて片側町になっているけれど、大部分は水の眺めを塞いで、黒い煤けた格子造りの、天井裏のような低い二階のある家が両側に詰まっている。」
Context | Focus | Standard | Context |
---|---|---|---|
家が | 塞いで | (あり) |
- 視線方向に対する障害として表現されている。
Rhetoric
Category | |
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1 | 主観化 (subjectification) |
2 | 擬人法 (personification) |
3 | 虚構移動 (fictive motion) |
4 | 迫真法・活写法・現前化 (hypotyposis) |
Semantics
Grammar
Construction | |
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Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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Preceding | Morpheme | Following | Usage |
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Pragmatics
Category | Effect |
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擬人法 (personification) | 家並みを「塞ぐ」という妨害行為の主体として表すことで、意志をもっているかのように感じられる。 |
迫真法・活写法・現前化 (hypotyposis) | 動作動詞を用いることで、家並みが邪魔となり川の眺めが見えず、かつ犇めく家並みの圧迫感という動的な感覚を喚起する。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)