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「山腹が間近く窓側に迫って来た」
「山腹が間近く窓側に迫って来た」
Text
「しかし汽車が今将に隧道の口へさしかかろうとしている事は、暮色の中に枯草ばかり明い両側の山腹が、間近く窓側に迫って来たのでも、すぐに合点の行く事であった。」
| Context | Focus | Standard | Context |
|---|---|---|---|
| 山腹が | 迫って来た | (近づいた) |
- 汽車が山に近づくことと、山が汽車に近づくことには対照性がある。いわゆるトラジェクターとランドマークの解釈を反転させている。
Rhetoric
| Category | |
|---|---|
| 1 | 主観化 (subjectification) |
| 2 | 奇想 (conceit) |
| 3 | 風景描写 (scene-description) |
| 4 | 代換法・代換 (hypallage) |
| 5 | 迫真法・活写法・現前化 (hypotyposis) |
Semantics
| Source | Relation | Target | Pattern |
|---|
Grammar
| Construction | |
|---|---|
| Mapping Type |
| Lexical Slots | Conceptual Domain |
|---|
| Preceding | Morpheme | Following | Usage |
|---|
Pragmatics
| Category | Effect |
|---|---|
| 奇想 (conceit) | 「迫って」いるのは、汽車に乗った語り手であるが、ここでは山が逆に近づいてきているように表現される。 |
| 風景描写 (scene-description) | 山に近づいていることが汽車の窓から見える様子を表現する。 |
| 迫真法・活写法・現前化 (hypotyposis) | 山が近づいているように表現することで、汽車の動きと山に近づく様子を動的に表現する。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)
