ex:a0550
「チュンセ童子はまるで潰れそうになりながら」
「チュンセ童子はまるで潰れそうになりながら」
Page Type | Example |
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Example ID | a0550 |
Author | 宮沢賢治 |
Piece | 「双子の星」 |
Reference | 『新編銀河鉄道の夜』 |
Pages in Reference | 18 |
Text
「チュンセ童子は背中がまがってまるで潰れそうになりながら云いました。」
Context | Focus | Standard | Context |
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チュンセ童子は | 潰れ | (激痛が走り) | そうになりながら |
- 先行文脈に以下のようにある。「『双子さん。どうか私を送って下さいませんか。お世話の序(ついで)です。』ポウセ童子が云いました。『送ってあげましょう。さあおつかまりなさい。』チュンセ童子も申しました。『そら、僕にもおつかまりなさい。早くしないと明るいうちに家に行けません。そうすると今夜の星めぐりが出来なくなります。』蠍(さそり)は二人につかまってよろよろ歩き出しました。二人の肩の骨は曲りそうになりました。実に蠍のからだは重いのです。大きさから云っても童子たちの十倍位はあるのです。」
Rhetoric
Semantics
Grammar
Construction | |
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Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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Preceding | Morpheme | Following | Usage |
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Pragmatics
Category | Effect |
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過大誇張 (auxesis) | 背中を曲げていくと、最後は身体が折りたたまれることで潰れた形状となる。そのような極端な事態が起きてしまいそうになると感じられる程、チュンセ童子の背中の曲がり方が甚だしいことを表現する。 |
人物描写 (description of a character) | 背中が曲がった童子に、上方から加わる強い力に圧し潰されているかのような極度の疲労と苦しみが感じられる。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)