ex:a0356

「御眉のあたりにはびくびくと電(いなずま)が起つて居ります」

「御眉のあたりにはびくびくと電(いなずま)が起つて居ります」

Page Type Example
Example ID a0356
Author 芥川龍之介
Piece 「地獄変」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 129

Text

私はその御言を伺ひますと、虫の知らせか、何となく凄じい気が致しました。実際又大殿様の御容子も、御口の端には白く泡がたまつて居りますし、御眉のあたりにはびくびくと電(いなずま)が起つて居りますし、まるで良秀のもの狂ひに御染みなすつたのかと思ふ程、唯ならなかつたのでございます。

Context Focus Standard Context
御眉のあたりにはびくびくと 電が走つて居ります (震えている)

  • 眉をひそめて稲妻形をつくっていることを示しているか。

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 稲妻 = 震え 震動=雷

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
過大誇張 (auxesis) 眉の周囲が小刻みに動く様子が誇張的に表現されている。
人物描写 (description of a character) 稲妻ほどの鋭さと迫力のイメージを用いて、眉の周囲が小刻みに動く様子を描いている。
迫真法・活写法・現前化 (hypotyposis) 眉の周囲が小刻みに動く様子に、稲妻ほどの鋭さと迫力が見て取れるということを表現している。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)