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「あの『御料人様(ごりょうにんさん)』と云う言葉にふさわしい上方風な嫁でも迎えて」

「あの『御料人様(ごりょうにんさん)』と云う言葉にふさわしい上方風な嫁でも迎えて」

Page Type Example
Example ID a0328
Author 谷崎潤一郎
Piece 「吉野葛」
Reference 『谷崎潤一郎』
Pages in Reference 248

Text

私はそれから二年ほど立って、ある日彼からの手紙の端に祖母が亡くなったと云う知らせを読んだ時、いずれ近いうちに、あの『御料人様(ごりょうにんさん)』と云う言葉にふさわしい上方風な嫁でも迎えて、彼もいよいよ島の内の旦那衆になり切ることだろうと、想像していた次第であった。

Context Focus Standard Context
御料人様 ()

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 せりふ > シーン せりふ>場面

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
象徴・シンボル (symbol) 恭しく呼びかけられるほどの身分の高さ、品格の高さを「御料人様」という呼称で象徴している。
人物描写 (description of a character) 想像の「嫁」がどのような人物であるのかを、その呼び名として「御料人様」を上げることで具体的にイメージさせる。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)