ex:a0323
「そして荒涼たる秋が残った」
「そして荒涼たる秋が残った」
| Page Type | Example |
|---|---|
| Example ID | a0323 |
| Author | 坂口安吾 |
| Piece | 「村のひと騒ぎ」 |
| Reference | 『坂口安吾』 |
| Pages in Reference | 30 |
Text
「八方の山陰や谷底から現れた此等の小粒な斑点は実際五分とたたぬうちに一つ残らず校門へ吸ひ込まれたではないか! 村には今わずかに一人の人影を探し出すことも出来ない。そして荒涼たる秋が残った。」
| Context | Focus | Standard | Context |
|---|---|---|---|
| 秋が | 残った | () |
- 「小粒な斑点」は小さく見える人びとを意味する。人が「吸い込まれた」と、秋が「残った」の対比がある。
Rhetoric
Semantics
Grammar
| Construction | |
|---|---|
| Mapping Type |
| Lexical Slots | Conceptual Domain |
|---|
| Preceding | Morpheme | Following | Usage |
|---|
Pragmatics
| Category | Effect |
|---|---|
| 擬人法 (personification) | 次々に消えてゆく人(斑点)に対して、最後に残ったものとして位置づけられることで、秋という季節が、最後に残った人であるかのように感じられる。 |
| 迫真法・活写法・現前化 (hypotyposis) | 人がいなくなり、秋という季節だけ身体感覚によって感じられたという印象を与える。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)
