ex:a0319
「庭は一隅の梧桐の繁みから次第に暮れて来て」
「庭は一隅の梧桐の繁みから次第に暮れて来て」
Page Type | Example |
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Example ID | a0319 |
Author | 幸田露伴 |
Piece | 「太郎坊」 |
Reference | 『幸田露伴』 |
Pages in Reference | 44845 |
Text
「庭は一隅の梧桐(あおぎり)の繁みから次第に暮れて来て、ひょろ松檜葉などに滴る水珠は夕立の後かと見紛うばかりで、その濡色に夕月の光の薄く映ずるのは何とも云えぬすがすがしさを添えている。」
Context | Focus | Standard | Context |
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庭は一隅の梧桐の繁みから次第に | 暮れて | (暗くなって) | 来て |
Rhetoric
Category | |
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1 | 転喩 (metalepsis) |
2 | 描写 (description) |
3 | 自然描写 (description of nature) |
4 | 主観化 (subjectification) |
Semantics
Grammar
Construction | |
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Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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Preceding | Morpheme | Following | Usage |
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Pragmatics
Category | Effect |
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描写 (description) | 庭のなかでも、早くから影にはいる部分と、日が落ちかけてもある程度の明るさが残る部分があることが分かる。 |
主観化 (subjectification) | 日が暮れることは暗くなることを含意するが、語り手は逆に、庭の暗くなっていく様子によって日暮れを知ることがほのめかされている。 |
自然描写 (description of nature) | 庭の一部から少しずつ日が当たらなくなっていく様子を描くことで、日暮れに向かっていく時間の経過が感じられる。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)