ex:a0261

「人が居なくなったかと思う静かさ」

「人が居なくなったかと思う静かさ」

Page Type Example
Example ID a0261
Author 夢野久作
Piece 「いなか、の、じけん」
Reference 『夢野久作全集第1』
Pages in Reference 53

Text

『ドッチもいらざるところで芽を吹いたり、くっつき合うて腐れ合うたりするではないか……アーン』人が居なくなったかと思う静かさ……と思う間もなく、硝子戸の外でドッと笑いの爆発……。

Context Focus Standard Context
人が居なくなった かと思う静かさ

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 人っ子ひとりいない > 静か ない>静か

  • 誰もいないときくらいの静かさである、という比較・知覚の基準が示されている。

Grammar

Construction Aかと思うB
Mapping Type 概念メトニミー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A か[と思う] B か-疑問
2 A [か]と[思う] B と-内容指定
3 A [かと]思う B 思う(おもう)

Pragmatics

Category Effect
過大誇張 (auxesis) 人がいなくなった状況を引き合いに出すことで、極めて静かになったということが強調されている。
風景描写 (scene-description) 人がいなくなった状況を引き合いに出すことで、その場の静かさが分かりやすく描かれている。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)