ex:a0259
「お前達二人はスウィートポテトーであったのじゃナ」
「お前達二人はスウィートポテトーであったのじゃナ」
Page Type | Example |
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Example ID | a0259 |
Author | 夢野久作 |
Piece | 「いなか、の、じけん」 |
Reference | 『夢野久作全集第1』 |
Pages in Reference | 52 |
Text
「『つまりお前達二人はスウィートポテトーであったのじゃナ』硝子戸の外の暗の中で二三人クスクスと笑った。すると、うつむいていた若い男が、濡れた髪毛(かみのけ)を右手でパッとうしろへはね返しながら、キッと顔をあげて巡査を仰いだ。異状に興奮したらしく、白い唇をわななかしてキッパリと云った。『……違います……スウィートハートです……』『フフ――ウム』 と巡査は冷やかに笑いながらヒゲをひねった。『フ――ム。ハートとポテトーとはどう違うかナ』『ハートは心臓で、ポテトーは芋(いも)です』」
Context | Focus | Standard | Context |
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お前たち二人は | スウィートポテトー | (男と女) |
- 「スウィートハート」を言い間違えた台詞である。
Rhetoric
Semantics
Source | Relation | Target | Pattern |
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Grammar
Construction | |
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Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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Preceding | Morpheme | Following | Usage |
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Pragmatics
Category | Effect |
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類音反復・類音語接近 (paronomasia) | 「スウィートハート」を「スウィートポテト」を並置し、両者の形式的な類似性に焦点を当てている。 |
対照法・対照 (antithesis) | 「スウィートハート」と「スウィートポテト」の形式の類似とは対照的に、意味内容は全く異なる二語であることから、言い間違いの滑稽さが生まれている。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)