ex:a0199

「庭を星明りにすかして眺めていると山嵐が来た」

「庭を星明りにすかして眺めていると山嵐が来た」

Page Type Example
Example ID a0199
Author 夏目漱石
Piece 「坊っちゃん」
Reference 『夏目漱石』
Pages in Reference 154

Text

少々退屈したから便所へ行って、昔風な庭を星明りにすかして眺めていると山嵐が来た。

Context Focus Standard Context
庭を星明り にすかして ()

  • 「星明かり」でぼんやりと見える様子を、薄手の布をすかして見ることに喩えていると解釈できる。

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 すかす = 目を凝らす 見入る=あく

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 庭を照らす明かりが星明かりのみでありその風景をくっきりとは視認できないということが、庭を布越しに眺めた場合に見えるであろう風景にたとえて、分かりやすく表現されている。
誇張法 (hyperbole) 庭の風景をはっきりとは視認できない様子が、布越しに見る場合になぞらえてやや強調されている。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)